Vlas Blommeの10年以上の定番、チュニックシャツは、1枚で着ても、上にセーターを着て裾だけ出しても。男性にも女性にも愛用者が多く、同じシャツを着ても、それぞれが全く違う雰囲気になるから不思議です。リネンのパンツとジャケットのセットアップは、学校の行事やちょっと改まった席にも。「場」に適したおしゃれでありながら、自分らしさも失いたくない。そんな人におすすめです。
ロングシャツなのに軽やか。
コーディネートの幅を広げてくれそう
リネンのロングシャツといえば、ナチュラルなイメージになりがちですが、これは上質なコルトレイクリネンならではのツヤ感で、モダンに着こなすことができます。レースのショールなどを重ねると、コンサートや友人との会食などでドレスアップすることも。逆に、普段着にバサっと羽織るだけでもサマになるのも嬉しいところ。夏の羽織ものとしても大活躍してくれるはず。白いチュニックはあえて赤いインナーを合わせて透け感を楽しんで。脇が大きくえぐられて裾がラウンドしているので、ワイドパンツと合わせても重たくなりぎず、軽やか気分で出かけられそうです。
スタンダートシャツとは一味違う
新しいスタイルに挑戦
チュニックシャツは女性のものと思われがちですが、男性が着ても、すんなりフィットしてスタンダードシャツとは一味違うかっこよさに。ネイビーは、麻のパンツにさらりと合わせて。フラックスは、インナーにちょっと濃い目の色のTシャツをプラスして。1枚でさらりと着てもよし、ジャケットや薄手のセーターを重ねて、裾の出る分量を変えると、ガラリと印象が変化するのでぜひチャレンジしてみてください。いつものワードローブに1枚加えると、新しい自分を発見できるかもしれません。
きちんとした席にも
手持ちのアイテムに合わせてカジュアルにも
ナチュラルな素材の服が好きだけれど、入学式や授業参観、ちょっとした食事会など、きちんとしたい時に着ていく服がない……という声をよく聞きます。とは言っても、いきなりカチッとしたスーツを着るのはちょっと……。そんな人にお薦めなのがリネンのセットアップです。肉厚すぎず、薄すぎない絶妙な厚みのリネンは、ジャケットを着ても硬い印象になりすぎないのがいいところ。普段着ているアイテムと組み合わせて、カジュアルダウンすることもできます。グレイッシュフラックスは春先にぴったりの色。ヴィンテージのバッグや靴など小物で「きちんと感」の度合いを調節するのもいいかもしれません。
インナーや靴、バッグによって
オケージョンに合わせた装いを
モカのジャケットの下に白のTシャツを合わせてカジュアルダウン。白を合わせると柔らかなモカの色が引き立って、控えめなのにグンとセンスが引き立つよう。このままちょっとした打ち合わせにも行けそうです。グレイッシュフラックスのジャケットには、ストライプのシャツ合わせ、グリーンのバッグを挿し色に。袖をグンとロールアップして手首を出すと軽快な印象になります。同じセットアップが、ヒールを履けばパーティー仕様に、素足でスニーカーを合わせれば普段の仕事着に、とガラリと変身する……。そんなおしゃれの幅広さが魅力です。
春は仕事先が変わったり、新たなライフスタイルが始まったりと、変化の時期です。まだ見ぬ扉が開く時に、自分らしい洋服があれば、胸を張って歩き出せそう。リネンのセットアップは、仕事にも着ていけるし、週末に子供と一緒に遊びにも行ける……。ワードローブにワンセット加えたら、「場」と「目的」と、どう過ごしたいかという「気持ち」の掛け算で、自分だけのおしゃれを組み立てることができるはずです。
(TEXT:NORIKO ICHIDA、EDIT:HITOSHI MATSUO、PHOTO:KOZUE HANADA)